KEKに関連する研究者・研究発表が日本加速器学会 学会賞、年会賞を受賞
026年8月、仙台国際センターにおいて第23回日本加速器学会年会が開催されました。年会では、第22回(2025年度)日本加速器学会 学会賞の表彰式と受賞講演が行われ、KEKの加速器に関連する研究者が奨励賞、技術貢献賞、特別功労賞を受賞しました。
奨励賞は、吉村 宣倖(よしむら・のぶゆき)さん(元京都大学、元KEK特別共同利用研究員、現(株)東芝)に、「J-PARC加速器主リングにおける横方向ビーム集団運動の研究」の業績に対して贈られました。技術貢献賞は、KEK加速器研究施設の惠郷 博文(えごう・ひろやす)教授と、理化学研究所の稲垣 隆宏(いながき・たかひろ)さんが、「高電圧性能と不安定性抑制を両立したコンパクトHOM減衰型TM020空胴の開発」の業績により受賞しました。開発されたTM020空胴はNanoTerasu(QST)に導入され、現在、その性能を発揮しています。また、KEKの松本 浩(まつもと・ひろし)名誉教授には、「長年にわたる加速器技術、特に大電力高周波技術の開発と人材育成」への貢献をたたえ、特別功労賞が贈られました。
年会では、加速器およびその構成機器の開発から安全システムに至るまで、幅広い研究成果が発表され、活発な議論が交わされました。総合研究大学院大学(総研大)の学生による発表では、口頭発表部門で1件、ポスター発表部門で2件が年会賞を受賞しました。
年会賞は、研究活動・研究者生活の初期段階にある学生および若手研究者を奨励することを目的に、年会会期中の優れた発表に対して授与される賞です。受賞された皆さんの今後のさらなる活躍が期待されます。
第22回(2025年度)加速器学会賞
奨励賞
吉村 宣倖(よしむら・のぶゆき) 元京都大学・元KEK特別共同利用研究員・現(株)東芝
「J-PARC加速器主リングにおける横方向ビーム集団運動の研究」
(主として若手研究者を対象とし、特に主体性、意欲が顕著と認められる、加速器の物理および技術に関する優れた研究に対して授与)

授賞式にて。田村 文彦(たむら・ふみひこ)加速器学会会長(JAEA/J-PARC、左)と吉村 宣倖さん
技術貢献賞
惠郷 博文(えごう・ひろやす)KEK加速器研究施設教授、稲垣 隆宏(いながき・たかひろ)理化学研究所 放射光科学研究センター 加速器機器開発グループ グループディレクタ
「高電圧性能と不安定性抑制を両立したコンパクトHOM減衰型TM020空胴の開発」
(加速器の建設、運転、利用の高度化、製造技術の開発等に対する寄与が顕著と認められる技術的貢献に対して授与)
特別功労賞
松本 浩(まつもと・ひろし)KEK名誉教授
「長年にわたる加速器技術、特に大電力高周波技術の開発と人材育成」
(加速器の建設、運転、開発、利用、普及等において、これらを支えることに尽力し、加速器分野の発展に大きく貢献した長年の功績に対して授与)

受賞した松本 浩さん、惠郷 博文さん、稲垣 隆宏さん(左から)
第23回日本加速器学会年会賞
口頭発表部門
渡辺 瑠合(わたなべ・るあう)総研大D4(博士後期課程2年相当)
「小型成膜装置を用いた小口径複雑形状チェンバへのNEG成膜の検討」

賞状を持つ渡辺 瑠合さん
ポスター発表部門
斎藤 誉志大(さいとう・よしひろ)総研大D2(博士前期課程2年相当)
「J-PARC主リングのビーム位置モニター更新に向けたBeam Based Alignment高速化の検証」
板橋 啓太(いたはし・けいた)総研大D2(博士前期課程2年相当)
「J-PARC MRにおけるマイクロ波の透過による電子雲観測システムの構築」

賞状を持つ斎藤 誉志大さん(左)、板橋 啓太さん
各賞の趣旨・授賞理由は以下をご参照ください。
日本加速器学会
学会賞 https://www.pasj.jp/award.html
年会賞 https://www.pasj.jp/award_nenkai.html


