加古 永治名誉教授がTESLA Technology Collaboration (TTC) の議長に選出される


KEK加速器研究施設の加古 永治名誉教授が、超伝導高周波(SRF:Superconducting Radio Frequency)に関する研究開発の国際研究者団体であるTESLA Technology Collaboration (TTC) [1] の議長に選出されました。TTCは、SRFの加速器技術の研究開発および関連する加速器研究を推進することを目的としています。SRF加速器は、エネルギー効率が良いこともあり、KEKにおいて1980年代末期に世界で初めて大型加速器TRISTANで実用化された後、最近では欧州自由電子レーザー(European XFEL)や、陽子・イオン加速器の大型加速器などで採用されてきました。
現在のTTCミーティングは、1990年に開催された1st International TESLA Workshopを起源とし、2004年に再構築され、その後は年間1~2回開催されており、約30年間に渡り世界の超伝導高周波加速器の技術進展に大きく貢献してきました [2] 。
TTCメンバーはSRF加速器の開発技術を持つ世界中の17の国・地域にある64の研究機関から構成されています。TTC議長の任期は、2022年1月からの3年間です。

[1] TESLA Technology Collaboration (desy.de)
[2] CERNCourier2020NovDec-digitaledition.pdf