KEKのTYLスクール理系女子キャンプ2021が「リカジョ育成賞」奨励賞を受賞

受賞の記念に集まった理系女子キャンプのスタッフ(2022年7月)

公益財団法人 日産財団は、女子小中高生を対象とした理系分野における興味・関心の向上や能力の育成が目的の活動を表彰する「リカジョ育成賞」を主催しています。5回目となる今回、KEKが奨励賞を受賞しました。春休みに女子高校生を対象に毎年開いている進路選択支援プログラム「理系女子キャンプ」の2021年の活動が評価されました。

「理系女子キャンプ」は理系に興味を持つ女子が、同じ興味を持つ友達を見つけ、理系の大学の学部での勉強、大学院での研究に具体的なイメージが持てるようなプログラムです。また海外から講師を招くことで、世界にも目を向けるきっかけも提供しています。

KEKの男女共同参画推進室と日本の女性研究者のさきがけの一人である湯浅年子氏にちなむ日仏のバーチャルラボToshiko Yuasa Laboratory(TYL)が共同で企画する男女共同参画事業の一環で、お茶の水女子大学、奈良女子大学、東北大学大学院 理学研究科と2012年から共催しています。

コロナ禍で20年は完全オンラインでしたが、21年は上記3大学のうちお茶の水女子大学、奈良女子大学をサテライト会場として学生を集め、密を避けながら、KEKとはオンラインでつないで開催しました。2会場に14人、オンラインで33人の参加がありました。22年度はKEKで現地開催しました。

奨励賞受賞にあたり評価された点は以下の3点です。
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1.高度な研究を行う機関が実施する理系女子を対象とした取り組みであること。

2.参加者の事後の意識の高さ・希望者が募集人員を大きく超えている実態などから、
取り組みの内容が広く評価されていると伺われること。

3.2012 年からの継続した活動であるためプログラムが洗練されている。

(受講生同士の交流の機会を設けている点も評価できる)
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理系女子キャンプ スクール校長の野尻美保子KEK教授は、今回の受賞に関して「21年度はコロナが大変な中ではあったが、大学の協力で小規模ながら集まれたのがよかったと思う。これからもできるだけ生徒主体となるような形で続けていきたい」と話しました。

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